ハイツング(Heizung)は、ドイツやヨーロッパで一般的な暖房システムです。温水をラジエーターに循環させて部屋全体を暖める方式で、サーモスタットバルブを1〜5の数字で調整して温度設定します。
ハイツングの最大の特徴は、空気が乾燥しにくく、足元まで均一に暖まること。日本のエアコンと違い温風を送らないため、肌や喉に優しい暖房方式です。
この記事では、ドイツ在住の私が実際に使っている経験をもとに、サーモスタットバルブの使い方、暖まらない時の空気抜き方法、部屋別のおすすめ設定温度、光熱費を抑えるコツまで詳しく解説します。
ハイツング(ドイツ暖房)とは?基本の仕組み

ハイツングの仕組み
ハイツングはドイツ式の暖房システムで、部屋の中にあるラジエーター(パイプ式の暖房機器)を使って部屋全体を温めます。日本の一般的なエアコンと違って、温風を直接送り出すのではなく、温水をラジエーター内に循環させて部屋を暖める仕組みです。
そのために、空気が乾燥しにくいという素晴らしい特徴があります。
エアコンとの3つの違い

空気が均一に暖まる
ハイツングの最大の魅力の一つは、部屋全体がじんわりと暖まることです。従来の暖房システムでは、暖かい空気が上に上がり足元が冷えやすいという問題がありますが、ハイツングではその心配がありません。
足元が冷えにくいことで、快適な室内環境を実現します。
乾燥しにくい
エアコンと比較してハイツングは空気が乾燥しにくい特性があります。冬場の乾燥した空気は、肌や喉に負担をかけることがありますが、ハイツングを使用することでそのリスクを軽減できます。
潤いのある空気を保つことで、快適な生活をサポートします。
温度調節が細かくできる
ハイツングのもう一つの大きな利点は、部屋ごとに温度を設定できることです。これによって、必要な場所だけを効率よく暖房することが可能で、エネルギーの無駄を省くことができます。
個々のニーズに応じた温度調節ができるため、家族全員が快適に過ごせる環境を整えることができます。
以上のように、ハイツングは空気の均一な暖まり、乾燥しにくさ、細かい温度調節が可能であることから、快適な室内環境を提供する優れた暖房システムです。
ドイツならではの環境重視
ドイツでは省エネや環境への配慮が重視されていて、効率的な暖房システムが整っています。ただし、設定を間違えると光熱費が高くなることもあるため注意が必要です。
だからこそ、正しい使い方を知ることが大切です。
ハイツングの使い方:サーモスタットバルブで温度調整

ハイツングを使う上で、まず知っておきたいのが「サーモスタットバルブ」の使い方です。この部分を上手に調整することで、快適さと省エネを両立できます。
サーモスタットバルブの使い方

ハイツングの横についているバルブには、通常1から5までの数字や「*」マークが書かれています。この数字を調節して、部屋の温度をコントロールします。
各数字の意味(1〜5と*マーク)

- 「*」:最低限の暖房
部屋の温度が凍結しないよう、約6℃に保ちます。留守中の設定に便利です。 - 「1」:軽く暖める
約12℃程度で、玄関や廊下などの温め過ぎたくない場所におすすめです。 - 「3」:標準的な暖房
約20℃で、リビングや寝室など快適さを重視する場所向けです。 - 「5」:最大暖房
約28℃と非常に暖かくなりますが、光熱費が跳ね上がるので注意が必要です。
部屋別おすすめ設定温度
例えば、外気温が氷点下の日、リビングでは「3」、寝室では「2」程度に設定すると快適に過ごせます。一方で、留守中や長期旅行の際には「*」に設定しておくことで、エネルギー消費を抑えつつ凍結を防げます。
玄関や廊下は「1〜2」、バスルームは入浴前に「4」に上げて使用後に「2」に戻すなど、部屋の用途に合わせて調整するのがポイントです。
ハイツングが温まらない時のトラブルシューティング

「バルブを調整しても部屋が寒い…」そんなこともあるかもしれません。実は、ハイツングが温まらないのにはいくつかの原因があります。
それを知っていれば、寒さに悩まされることもなくなります。
暖まらない3つの原因
1. 暖房システム内の空気詰まり
暖房システムの配管内に空気が溜まると、温水の流れが阻害されます。この結果、ラジエーターの一部が暖まらなかったり、全体的な暖房効率が低下します。
空気詰まりを解消するためには、ラジエーターのエア抜きバルブを使用して空気を放出することが重要です。定期的なメンテナンスで問題を予防できます。
2. ラジエーターの汚れ
ラジエーターに埃や汚れが溜まると、熱伝導率が低下します。これにより、部屋が十分に暖まらない原因となります。
清掃は乾いた布やブラシを使用して簡単に行うことができて、特にヒートシーズンの前に実施することが推奨されます。外側だけではなく、フィンの間の埃も取り除くと効果的です。
3. 建物全体の暖房システム停止
特にアパートや集合住宅では、建物全体の暖房システムが停止することがあります。この場合、個々のラジエーターだけでは解決できず、管理会社や専門業者に連絡して修理を依頼する必要があります。
建物全体の問題は迅速に対応しないと、他の居住者にも影響を与える可能性があります。
- 暖房システム内の空気詰まり
- ラジエーターの汚れ
- 建物全体の暖房システム停止
自分でできる対処法
ハイツング内の空気抜き
「バルブキー」を使用して、ラジエーター内に溜まった空気を排出する作業です。このプロセスは非常に簡単で、5分程度で完了します。
空気を抜くことで、暖房システム全体の効率が大幅に改善されます。作業時に少量の水が漏れる可能性があるので、タオルを準備しておくと便利です。
暖房をつける前に実施するのがおすすめです。
ラジエーターの掃除
ラジエーターの隙間に溜まった埃をこまめに取り除くだけで、暖房効率が向上します。特に熱伝導に影響を及ぼす部分が埃で覆われていると室内が十分に暖まらなくなる可能性があります。
柔らかいブラシや掃除機を使い、隙間の埃を定期的に掃除することで、快適な暖房環境を保てます。
暖房効率を定期的にチェックする
暖房システム全体の効率を定期的に確認することも重要です。温まりが遅い場合や異音がする場合は、配管の詰まりやポンプの不具合の可能性があります。
専門業者による点検を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、暖房の最大性能を引き出せます。特に冬の始まりに確認する習慣をつけると安心です。
- ハイツング内の空気抜き
- ラジエーターの掃除
- 暖房効率を定期的にチェックする
暖房効率を高める防寒アイデア

ハイツングだけでは足りないと感じるとき、簡単な防寒対策を併用することでさらに快適になります。特にエネルギーコストが気になる今、ちょっとした工夫で暖かさを保ちながら節約も可能です。
窓からの冷気を防ぐ方法
断熱シートを窓に貼る
窓からの冷気を防ぐために、断熱シートを使用することが効果的です。これにより外からの冷たい空気を遮断し、部屋の暖かさを保つことができます。
簡単に取り付けられるため、手軽に防寒対策になります。
厚手のカーテンを使う
厚手のカーテンを使用することで、暖房効率を高めることができます。カーテンは冷気を遮断し、部屋の温度を維持するのに役立ちます。またデザイン性の高いカーテンを選ぶことで、見た目もおしゃれになって気分も上がります。
床からの冷気対策
ラグやカーペットを敷く
床からの冷気を遮断するために、ラグやカーペットを敷くことも有効です。足元が冷えにくくなって、快適な環境を作ることができます。
さらにインテリアとしても楽しむことができるため、実用性と美しさを兼ね備えた防寒対策になります。
- 窓に断熱シートを貼る
- 厚手のカーテンを使う
- ラグやカーペットを敷く
よくある質問

まとめ

ハイツングは、ドイツの寒い冬を快適に過ごすための強力な味方です。初めて使う際は戸惑うこともあるかもしれませんが、基本的な仕組みを理解して、適切に調整することで省エネと快適さを両立できます。
サーモスタットバルブの数字の意味を把握し、部屋別に最適な温度設定をすることが重要です。暖まらない時は空気抜きや掃除を試してみましょう。また、断熱シートやカーテン、ラグなどの防寒アイデアを組み合わせることで、さらに効率的に暖かさを保てます。

私はハイツングの上に洗濯物(靴下)を置くのが好きです。



この記事のポイントを参考に、寒さ知らずの暖かい冬を楽しんでくださいね!


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