ドイツ最古の街・トリーア。観光ガイドには「ポルタ・ニグラ」「トリーア大聖堂」「世界遺産」といった情報が並んでいますが、実際に何度も訪れてみると、ガイドブックには載っていない発見がたくさんあります。
この記事では、何度も訪れたからこそ分かった「本当のトリーアの楽しみ方」をお伝えします。観光客が見逃しがちなスポット、地元の人が通うレストラン、季節ごとの街の表情まで、リアルな体験をもとに紹介します。
ポルタ・ニグラ:クリスマス時期のライトアップが最高

トリーアのシンボル、ポルタ・ニグラ(黒い門)。2世紀に建てられたローマ時代の城門で、街のどこからでも見えるランドマークです。何度も訪れるうちに、季節や時間帯によって違う表情を見せることに気づきました。
特に美しいのは、クリスマス時期のライトアップです。11月末から12月にかけて、ポルタ・ニグラの前にクリスマスツリーが立ち、門全体がライトアップされます。
クリスマスのライトアップ体験
時期:11月末〜12月25日
ライトアップ時間:17:00〜22:00頃
夕方5時を過ぎると、ポルタ・ニグラが温かみのあるオレンジ色の光に包まれます。目の前には高さ15メートルほどの巨大なクリスマスツリーが立ち、周囲にはクリスマスマーケットの屋台が並びます。
2000年前のローマ遺跡と、現代のクリスマスの光が融合する光景は、トリーアならではの特別な景色です。観光客だけでなく、地元の人もこの時期はポルタ・ニグラの前で写真を撮ったり、グリューワイン(ホットワイン)を飲みながら雰囲気を楽しんでいます。
内部見学:まだ入ったことがない
正直に言うと、私はポルタ・ニグラの内部に入ったことがありません。頻繁に見ているので「いつでも行ける」と思っているうちに、まだ行けていません。
入場料:6.00ユーロ(大人)
開館時間:9:00〜18:00(季節により変動)
観光客の友人が来たときに「一緒に入ろう」と何度も言われているので、いつか入ってみたいと思っています。内部からは旧市街を見下ろせるそうで、地元の人でも「一度は登るべき」と言われています。
トリーア大聖堂:地下が怖かった

トリーア大聖堂(Dom)は、ドイツ最古の大聖堂。これまで2回訪れましたが、特に印象に残っているのは地下聖堂です。
1回目:地上階の見学
入場料:無料
大聖堂の内部は、高い天井と重厚な石柱が荘厳な雰囲気を作り出しています。ステンドグラスから差し込む光が美しく、観光客だけでなく、地元の人もお祈りに来ています。
特に印象的だったのは、静けさ。外は観光客で賑わっているのに、一歩中に入ると空気が変わります。足音が響くので、自然と静かに歩くようになります。
2回目:地下聖堂が怖かった
2回目の訪問では、地下聖堂(Krypta)に入りました。正直、怖かったです。
地下への階段を降りると、ひんやりとした空気と石の匂いが漂っています。天井が低く、照明も薄暗い。壁には古い石棺や遺骨が安置されていて、歴史の重みを感じる一方で、独特の緊張感がありました。
一人で訪れたので、足音が響くたびにドキドキしました。歴史が好きな人には貴重な体験ですが、苦手な人は地上階だけでも十分楽しめます。
皇帝浴場:「テルマエ・ロマエ」の世界

入場料:6.00ユーロ
所要時間:約1時間
皇帝浴場(Kaiserthermen)は、ローマ皇帝のために建設された巨大な浴場跡。完成しなかったため、遺跡として残っています。
訪れたとき、最初に思ったのは「これ、テルマエ・ロマエの世界じゃん!」でした。日本の漫画「テルマエ・ロマエ」で見た、ローマ時代の公衆浴場がそのまま目の前にあります。
地下通路が迷路みたい
皇帝浴場の見どころは、地下通路。迷路のように入り組んでいて、天井が低く、ひんやりとした空気が漂っています。
壁にはレンガの跡が残っていて、2000年前の人々がここで働いていたことを想像すると、不思議な気持ちになります。「ここで湯気が立っていたんだろうな」「どんな会話をしていたんだろう」と考えながら歩きました。
地上に出ると、巨大な壁がそびえ立っています。高さは約20メートル。写真で見るより、実際に見ると圧倒されます。
円形劇場:闘技場の悲しさ

入場料:6.00ユーロ
訪れたとき、最初に感じたのは「大きい」でした。観客席に座って中央を見下ろすと、ここで何千人もの人が歓声を上げていたことが想像できます。
闘技場の悲しさ
ただ、同時に「悲しい」気持ちにもなりました。ここで多くの人や動物が命を落としたと思うと、複雑な感情が湧いてきます。
地下通路には、剣闘士や動物が待機していた場所があります。狭くて暗い空間で、ここから舞台に上がっていったのかと思うと、胸が締め付けられました。
現在は緑に囲まれた静かな場所ですが、2000年前の喧騒と悲劇を想像すると、歴史の重さを感じます。
選帝侯宮殿:ピンク色の可愛い建物

選帝侯宮殿(Kurfürstliches Palais / Electoral Palace)は、18世紀に建てられたロココ様式の宮殿。トリーアの観光スポットの中では比較的新しい建物です。
この宮殿の前はよく通るのですが、いつ見てもピンク色が可愛いです。ローマ遺跡の重厚な雰囲気とは対照的に、明るくて華やかな印象を受けます。
春と夏が特に美しい
選帝侯宮殿が一番美しいのは、春から夏にかけてです。
宮殿の前には庭園が広がっていて、春には色とりどりの花が咲き誇ります。チューリップ、パンジー、バラなど、季節ごとに違う花が植えられていて、ピンク色の建物との組み合わせが絵画のように美しい。
夏は青空と花、そしてピンクの建物のコントラストが最高です。写真を撮るなら、花と青空を一緒に入れるのがおすすめ。特に午前中の光が柔らかく、写真映えします。
内部見学:まだ行ったことがない
正直に言うと、選帝侯宮殿の内部にはまだ入ったことがありません。外観があまりにも美しいので、前を通るたびに写真を撮ってしまうのですが、「いつでも行ける」と思っているうちに、まだ実現していません。
内部はロココ様式の装飾が施されていて、特に階段ホールが美しいと聞いています。いつか時間を作って、ゆっくり見学したいと思っています。
開館情報:
現在、宮殿の一部は行政機関として使用されているため、見学できる時間や範囲が限られています。訪れる前に公式サイトで確認することをおすすめします。
庭園は自由に散策できる
宮殿の内部に入れなくても、庭園は自由に散策できます。入場料も不要です。
庭園は整備されていて、芝生、花壇、噴水があります。ベンチも点在しているので、観光の合間に休憩する場所としても最適。地元の人も散歩やピクニックを楽しんでいます。
特におすすめなのは、庭園の奥から宮殿を振り返って見る角度。ピンク色の建物全体が視界に入り、手前の花壇と一緒に撮影できます。
写真撮影のコツ
選帝侯宮殿で写真を撮るなら、以下のポイントを押さえると良いです:
- 時間帯:午前中(9:00〜11:00)の光が柔らかくておすすめ
- 季節:春(4月〜5月)、夏(6月〜8月)
- 構図:花と青空を一緒に入れる
- 角度:庭園の奥から宮殿を振り返る
曇りの日でも、ピンク色の建物は映えますが、青空があるとより一層美しく見えます。
カール・マルクスの生家:別記事で紹介済み

トリーアは、哲学者カール・マルクスの生まれた街でもあります。旧市街に「カール・マルクス・ハウス」があり、彼の生涯と思想を学べる博物館になっています。
こちらについては別の記事で詳しく紹介しています。興味のある方はそちらをご覧ください。

地元民が通うレストラン:Restaurant Kartoffel Kiste
店名:Restaurant Kartoffel Kiste
住所:Fahrstraße 13, 54290 Trier
訪問回数:2回
観光ガイドには載っていない、地元の人が通うレストランを紹介します。
ジャガイモ料理の専門店
「Kartoffel Kiste」は、ジャガイモ料理の専門店。店名の「Kartoffel」はドイツ語で「ジャガイモ」、「Kiste」は「箱」という意味です。
店内は木のテーブルと椅子が並ぶ、温かみのある雰囲気。観光客より地元の人が多く、いつも賑わっています。
注文したのは「Gefüllte Kartoffelklöße」
料理名:Gefüllte Kartoffelklöße
価格:16.20ユーロ
内容:中にひき肉が入ったジャガイモ団子、チーズソース焼き
この料理は、ジャガイモをすりつぶして団子状にし、中にひき肉を詰めたもの。上からチーズソースをかけてオーブンで焼いてあります。
【味の感想】
- チーズの味が濃厚:チーズソースがたっぷりかかっていて、濃厚な味わい
- ジャガイモはもちもち:外側のジャガイモ団子はもちもちで、食べ応えあり
- ひき肉がジューシー:中のひき肉は塩胡椒で味付けされていて、ジューシー
- 量が多い:一人で食べるには量が多い。二人でシェアするのがちょうどいい
ドイツらしい、素朴で温かい味。ビールとの相性も抜群です。
他のメニュー:シュニッツェルも人気
ジャガイモ料理以外にも、シュニッツェル(薄く叩いた豚肉のカツレツ)やソーセージなど、ドイツ料理の定番メニューが揃っています。
地元の人が多いので、観光地のレストランより価格も手頃。トリーアに来たら、ぜひ立ち寄ってほしいお店です。
日常生活:BIOマーケットとカフェ
観光スポットだけでなく、日常生活で利用している場所も紹介します。
BIOマーケット:オーガニック食材が揃う
旧市街のBIO(オーガニック)スーパーもおすすめです。売っているものは、他のスーパーと同じですが、価格はスーパーより少し高いです。
でも新鮮で美味しい。特にトマトやリンゴは甘みが強く、スーパーのものとはちょっと違う気がしています。
Café Zeitsprung:日本のお茶がある!
店名:Café Zeitsprung
住所:Am Augustinerhof 1, 54290 Trier
このカフェは、日本のお茶が飲めるので気に入っています。ドイツで日本のお茶が恋しくなったときに立ち寄れる貴重なカフェです。
店内は落ち着いた雰囲気で、Wi-Fiもあります。仕事や読書をする人も多く、静かに過ごせます。
GO AJIA:アジアンレストランが近日オープン予定
最近、トリーアに新しいアジアンレストラン「GO AJIA」がオープン予定だという噂を聞きました。日本食、韓国料理、タイ料理など、アジア料理が楽しめるそうです。
まだオープンしていないので詳細は不明ですが、トリーアにアジア料理のお店が増えるのは嬉しいです。オープンしたら必ず行ってみます!
モーゼル川:車でよく通る

トリーアの横を流れるモーゼル川。観光ガイドには「美しい川」と書かれていますが、正直に言うと、日本の川の方が綺麗です。
モーゼル川は茶色く濁っていることが多く、日本の清流のような透明感はありません。ただ場所によっては、川沿いにはぶどう畑が広がっていて、景色は美しいです。
特に秋は、ぶどう畑が黄金色に染まり、ドライブが楽しめます。

冬のクリスマスマーケット:窯焼きフラムクーヘンが人気

開催期間:11月末〜12月23日頃
場所:ハウプトマルクト(中央広場)、ポルタ・ニグラ前
トリーアの冬の風物詩、クリスマスマーケット。旧市街の広場に屋台が並び、グリューワイン(ホットワイン)やソーセージ、焼き菓子などが売られています。
窯焼きフラムクーヘンが人気
クリスマスマーケットで人気なのは、窯焼きのフラムクーヘン。フラムクーヘンは、薄いピザ生地にサワークリーム、玉ねぎ、ベーコンを乗せて焼いたアルザス地方の料理です。
屋台の前には大きな石窯があり、その場で焼いてくれます。焼きたては生地がもちもちで、玉ねぎの甘みとベーコンの塩気が絶妙。
【価格】
- フラムクーヘン:7.50ユーロ位(忘れてしまった。)
寒い冬の夜、温かいグリューワインを飲みながら焼きたてのフラムクーヘンを食べる。これがトリーアの冬の楽しみ方です。
ポルタ・ニグラ前のクリスマスツリー
クリスマスマーケットの期間中、ポルタ・ニグラの前には巨大なクリスマスツリーが立ちます。高さ15メートルほどのツリーに、無数のライトが飾られます。
夕方5時を過ぎると、ツリーとポルタ・ニグラが同時にライトアップされます。2000年前のローマ遺跡と、現代のクリスマスの光が融合する光景は、トリーアでしか見られない特別な景色です。
観光客へのアドバイス:何度も訪れて気づいたこと

トリーアを何度も訪れるうちに、「もっとこうすれば楽しめるのに」と思うことがいくつかあります。
1. 早朝の旧市街を歩いてほしい
観光客が少ない早朝(7:00〜9:00)の旧市街は、本当に静かで美しいです。石畳の道を歩くと中世にタイムスリップしたような気分になります。
特にポルタ・ニグラの前は、朝日が当たって美しい。観光客がいない静かな時間に、ゆっくり写真を撮ることができます。
2. クリスマス時期に来てほしい
トリーアは一年中美しいですが、クリスマス時期が一番おすすめです。ライトアップされたポルタ・ニグラ、クリスマスマーケットの屋台、グリューワインの香り。すべてが特別です。
寒いですが、それもまた冬のトリーアの魅力です。
3. マリエンゼウレ展望台に登ってほしい
トリーアを訪れたら、マリエンゼウレ(Mariensäule)展望台にぜひ登ってほしいです。市街地から約50分の坂道を登った先に、トリーアの街全体を見渡せる絶景が待っています。
モーゼル川とトリーアの赤い屋根が織りなすパノラマビュー、ポルタ・ニグラや大聖堂の尖塔、2000年の歴史が一望できます。特に夕方(17:00〜19:00)は、西日が街全体を黄金色に染めて最も美しい時間帯です。
坂道がきついので、歩きやすい靴は必須。バスでも行けますが、頻繁には運行していないので時刻表の確認をおすすめします。
詳しくは別記事「トリーア・マリエンゼウレ展望台|地元民に愛される丘の上の絶景スポットを徹底ガイド」で紹介しています。

まとめ:トリーアは何度訪れても新しい発見がある

トリーアを何度も訪れて感じるのは、「この街は何度見ても飽きない」ということ。2000年前のローマ遺跡、中世の大聖堂、現代のカフェやレストラン。時代が重なり合う街です。
観光ガイドには載っていない、地元の人が通うレストランやカフェ、BIOマーケット。何度も訪れることで見えてくる、トリーアの本当の魅力があります。
もしトリーアを訪れる機会があれば、観光スポットだけでなく、地元の人が楽しんでいる場所にも足を運んでみてください。きっと新しい発見があるはずです。


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